英会話大手ジオスの破綻(2)

5月 11th, 2010

ジオスが倒産するとは、夢にも思っていなかった。きびしい環境にあるのは、どの業種もどの企業も同じで、英会話学校だけが厳しいわけではないのだから。しかもジオスには、一代で地球の裏側まで学校を作った経営のカリスマ―楠恒男氏―がいる。楠会長である。私の尊敬する、楠恒男会長。倒産した今尚、その気持ちは変わらない。残念ではあるが…。

何を隠そう私は、このジオス出身である。ジオス時代に経営学を叩き込まれたお蔭で、今こうして、経営コンサルタントとして生きている。

今日何人かの方から、「大丈夫?」という電話を頂いた。この場を借りて言うならば、私は全然大丈夫!ただ悲しい気持ちと、あの自信満々だった会長のことを思えば、涙も出る。

ただ、個人的な感情だけを言っていられない現実がある。英会話学校の授業料は、殆どの場合、前納制である。と言うことは、倒産してしまうと、

「お金だけ取っておいて、サービスを提供しないという詐欺行為が発生する。」

これは、当時バイリンガルが倒産したときに、会長自身が言っていた言葉である。よく覚えている。こうも言っていた。

「だからこそ、生徒を受入れるという行為は、中途半端な気持ちではあかん」

いま思えば懐かしい。今回の倒産においては、一部引き受け先が決定しているようだが、とは言え、閉鎖の学校も出てくることを思えば、やはりその責任の重さは重大だし、生徒の皆様や何も知らなかった従業員の方々のお気持ちを考えれば、お気の毒に思う。完全な被害者なのだから。

英会話大手ジオスの破綻(3)へつづく・・・

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