流行る店と流行らない店(5)

6月 14th, 2010

願望価値とは、文字通り欲求を満たしてくれる価値のことです。「やっぱりサイコー」的なものです。前回はとっても大切にしてくれたから、今度は二回目だからもっと大切にしてくれるんだろうなあと期待します。お分かりでしょうか?回を重ねるほどに、客の望みは膨らみます。それに対応できるかどうかです。

こんなオーナーが居ました。「この前は酔っ払ってテンション高かったんっすよ!」とか、「機嫌が良かったんすよ!」…なめてますよね。「お名前なんでしたっけ?」軽い失恋ですよね。要は、客の価値は一定ではないということです。だからこそ進化が必要なんです。あるとき、「私は、春は山菜を自分の足で取りに行くんです。きれいな山や川のあるところの山菜は、やっぱり美味しいですからね」「鮎は、わざわざ片道6時間かけて、自分で釣りに行くんです。やっぱり納得のいく新鮮なものが一番ですからね。」と話してくれた親方がいました。次回は期待しつつも、当たり前のことになってしまいます。当たり前という言い方は悪いかも知れませんが、この店はこれだけ料理の一品一品にこだわりを持っているという当たり前さのことです。いつの頃からか、探究心が無くなり、「最近は養殖でも美味しいですからね」などという言葉を、同じ親方から聞いたらガッカリしますよね。今度は、何にどれだけこだわっているんだろう??という、知っているからこその欲求のレベルアップが客の中に芽生えます。その願望を客に提供できることで、「やっぱりサイコー!」と通い続けてくれるんだと思います。

客の願望は、レベルアップする。だから進化しない店は、切り捨てられる。ノウハウは陳腐化する!!変化に対応した答えを導き出さなければならない。そんな風に思います。

流行る店と流行らない店(6)へつづく・・・

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カテゴリー: 店舗・小売・飲食(FC・多店舗展開)

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